愛はあった

直球の質問

 

世田谷の講演の後、スタッフの方と一緒にご飯を食べていた。

 

そのときに、ケントへの質問かあった。

 

「家庭に愛はあった?」

 

すごい、直球の質問。

 

ケントの答えは

 

「愛はあった」

 

 

それから数日して、次男に同じ質問をしてみた。

 

「愛はあったんでしょうよ。
でなければ、とっくに崩壊していたでしょうから‥」

 

 

やっと、気付いた

 

 

 

 

 

 

 

 

私が同じ歳の頃、自分の家庭に愛があったなんて知らなかった。

 

親に愛されているなんて思っていなかった。

 

 

私を決して否定しない、優しい母に育てられていたのに、私は母の愛に気付いていなかった。

 

 

今日、母から電話があった。

 

「ゆーちゃんの声を聞きたかったから、電話をした」と言っていた。

 

 

私が、母の愛に気付けたのは、40代になってから‥

 

 

子育てをして、大分経った頃だった。

 

そんなに時間が経って、ようやく自分が親から愛されていたと分かったのだ。

 

遅過ぎるけど、気付けて良かった。

 

近過ぎて、愛されているのにそのことが分からない。

 

気付けない。

 

でも、心の奥の方では知っていた気がする。

 

自分が愛されていることを認められなかったのだろう。

 

大分前だけど、母が飴をくれた。

 

おいしかったのでお礼の電話をかけた。

 

しばらくすると、その飴がたくさん送られてきた。

 

「お母さんね。ゆーちゃんが喜んでくれたから、セブンイレブンに行って、その飴、全部買い占めてきちゃった」

 

電話で母は嬉しそうに話していた。

 

泣きそうになった。

 

 

愛はあった。

 

 

溢れるほどの愛が‥‥

 

 

気付けばいいだけだった。

 

 

 

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