飲み干す
こだわりが強かったり、自分の思い通りに行かないと怒ったり、予定変更があるとパニックになったり‥‥
そういう家族と暮らすのはなかなか大変なことだと経験から分かる。
もう、ただのわがままにしか見えないから、なんとか本人に変わって頂きたい。
と言うか「それ、すごいわがままですけど!」って本人に分かってほしい。
でも違ったんだなぁ。
それ、その人の脳の特性なんです。
偉そうに言っているが、私はそれが分からず長男と散々格闘した。
「そうなんだ。
脳の特性なのか‥‥」
と理解したら、次にやることは本人を変えようとする無駄な努力はやめて、自分が変わること。
その辺のくだりは『発達障害の子とハッピーに暮らすヒント』にたっぷり書いている。
しかし、突然変われるわけではないので、すったもんだはしたけれど、なんとか折り合えたり、実験のつもりでやった試みがうまいこと行ったりすると、めちゃくちゃ嬉しかった。
自分を褒めてあげたい感じ。
昨日、次男のこだわりと言うか縛りについて書いたが、小さい頃も当然次男にはこだわりがあった。
食事の前にコップの水をすべて一気に飲み干すというこだわり。
必ず、飲み干すのだ。
この時の私も、それについては何も言わなかった。
もちろん、それでご飯を残すようなことがあれば、何かアドバイスはしたと思うが、次男は毎回きれいに食べていた。
でもちょっとしたいたずら心が出てきた。
コストコでめちゃくちゃ大きいカラフルなコップを買った。
次男のコップは黄色。
そのコップに水を入れて食事のときに置いておいた。
水はいっぱい入っている。
いつもの3倍くらいの量。
私は次男を興味深く見守った。
次男はコップを見て、一瞬考えた感じだった。
コップを手にして水を飲み始めた。
もうワクワクドキドキ!
すると、次男はその水を全て飲み干すことはなく食事を始めた。
「やった〜❗️」と心の中でガッツポーズ。
その日から「食前飲み干しこだわり」はなくなった。
つい最近、次男はそのときのことを思い出して何か言っていた。
「覚えているの?」と聞いたら「覚えている」という返事だった。
やはり、大きなコップを見たときは「どうしよう」と思ったらしい。
どうしようと思いながらも無理だったのであきらめたのだろう。
まぁ 時々そんなふうなことをしていた。
けっこう、楽しんでいた感あり(^_−)−☆
深刻にならなかったから、好きにこだわれていたのだろうし、不都合があれば、そのときに自分でどうにかしていたのだと思う。
手をヒラヒラ
自閉症のお子さんをもつお母さんがいた。
息子さんがいつも顔の前で手をヒラヒラさせているので、見ていたお母さんはそれが嫌でやめさせたかった。
それを見るとすごくイライラするのだそうだ。
保育園の先生に相談すると先生はこんなことをおっしゃった。
「いつも○○ちゃん、手をヒラヒラさせているから、私もやってみたんですよ。
そしたら、なんか落ち着いて良い気持ちがしたんです。
お母さんもやってみて、ほら、なんか良いでしょ」
そういう先生を見ていたお母さんは、なんかそんなことでイライラしていることがバカらしくなったと言っていた。
同じことを見てもこんなに違う捉え方をする人もいると‥‥
めでたく○○ちゃんは心置きなくヒラヒラをやることができた。
光に向かって目の前で手をヒラヒラさせるとなかなか楽しい。
手をブラブラさせているとリラックスする。
もちろん人からは奇異に見えるかもだけど、良いんじゃないかな?
本人が楽しかったり、落ち着くなら、そっちの方がずっと良い❗️
力を抜いて見ると、何が大事で、何がどうでも良いことか見えてくる。
そういえば、次男はコップに水が少しでも入っていると、そこに水を足すのは絶対ノー。
ちゃんと飲み終わってから、水を入れる。
そこは今も尊重しています(o^^o)