コンパス
会社のマラソン大会(と言っても5キロしか走らなかったようだが‥)で足が痛いと言いながら朝食を食べていた次男がまたポツリポツリと話し始めた。
「小さい頃、コンパス(磁気コンパス)って北しか分からないし、役に立つのかな?って思っていたんです。
でも山で道に迷った時にコンパスが北を示し続けることで、どちらに向かったら良いか分かるみたいなんです。
それによって無事に帰って来ることができる。
いつも変わらない存在があるということはすばらしいことです。
特に何かを目指している人にとって、変わらない存在があることは大きな助けになります」
私はクリスチャンだから、その変わらない存在によってどれほど助けられたか分からない。
どんなに苦しくても悲しくても、理不尽な目にあっても、私を見守る存在があることで耐えることができた。
昨日書いたように、ケントは先生の前だけでなく、友人が来ているときも、身内が来ているときも切れた。
私は友人と話しているわけで、ケントと話しているのではない。
ところがいきなり入って来て切れる。
理由はいつもあるみたいなんだけど‥‥
これってほんとに見た人はビックリする。
ビビる。
だけど、皆ケントの本質を見てくれているようで、誰からもひどいことを言われたことがない。
弟がこの場面に遭遇したときも、弟はケントの目をしっかり見て言った。
「ケント、おじちゃんはケントがどんどん良くなると思っているから‥‥」
あんなに切れまくっていたのに弟の言うことは静かに聞いて「おじちゃん、ありがとう」と言っていた。
その時ケントは何をやってもうまく行かず空回りをしているような状態が続いていた。
イライラしていたのだと思う。
そして、実際、弟に言われてから少しずつ色々なことがうまく行くようになって来た。
辛かった
話は随分それてしまったが、私は何度も何度もカッコ悪い思いをして来た。
カッコ悪いだけじゃない。
辛かった。
大変だった。
講演ではあんまり大変なこと言わないし、言ってもちっとも大変そうに聞こえないと思うんだけど、実際は辛かった。
夫が変わらずにそれを理解してくれていたこと
神さまが「私もあの子たちを一緒に育てています」とおっしゃってくださったこと
泣いたとき、イエスさまが傍にいてくださったこと
そうやって私は耐えることができた。
変わらない存在
それがわたしを支えて来た。