引っ越しと家具の位置の関係
ケントは家具の位置が少し変わる、ジグソーパズルの絵が変わる、
部屋を掃除する、布団を干す……
全て、ひどく嫌がった。
家具の位置を変えるときは必ず、
お伺いを立てたし、オッケーをもらうまでは動かせなかった。
掃除も極力しない。
布団を干したら、半泣きで
「なにすんだよー」とベランダで怒鳴られた。
同じ自閉症スペクトラム症でも、
とにかく、ケントは変化に対してピリピリしていた。
自閉症スペクトラム症の特性に、
変化を嫌い、
彼女に聞いて分かったこと
ケントとコラボの講演の後、たまたま彼女とゆっくり話した。
「ケント君は、引っ越しで友だちと別れるのが、
本当に嫌だったらしいんです。
何回もそういう思いをしたので、
その変化が、トラウマのようになっていて、
少しでも家の中のものが変わると、
どうにも嫌だったと言っていました。
引っ越しはどうにもできないから、せめて、家具の位置だけは、
絶対に変えたくない」
だから、変わることを意固地になって、拒んだんだ。
子どもにできる小さな抵抗だったのか……
聞いていて、ちょっと切なくなった。
一度、夫の仕事の関係で、
インドに行く話が持ち上がった。
「おまえら、インドの家はプール付きだぞ。
ママはメイドさん付きで楽だよ」
しかし、この時、長女、長男は震え上がったと言う。
日本だって嫌なのに、よりによって「インド!」
インドには申し訳ないが、さすがに私も旅行なら行ってみたいが、
私の意志が固いので、夫はインド行きをあきらめた。
子どもたちは、どんなにほっとしただろう。
この時のことは、長女も長男もよく覚えていた。
わが家の引っ越しの多さは、子どもたちには、
彼女の話を聞きながら、
「随分、がまんさせたんだなぁ」と
今更ながら思った(・・;)
堀内祐子が近日、講演を行います!
最終日には長男のケントも講演を行います!
こちらから申し込みできます↓↓
http://xn--x8jzbin1d.com/%E5%A0%80%E5%86%85%E7%A5%90%E5%AD%90%E3%81%AE%E8%AC%9B%E6%BC%94%E7%94%B3%E3%81%97%E8%BE%BC%E3%81%BF%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%A0/