優しさ

父の言葉

私がまだ子どもだった頃、母は病弱だった。

と言うか、母は幼い時から、病気ばかりだった。

かなり大きな病気も何回かした。

今はペースメーカーのお世話になっている。

 

そんな訳で、よく病気になった。

すると父は決まって「おまえは健康管理ができていないから、風邪なんか引くんだ」と怒っていた。

幼心に病気なのに、いたわるんじゃなく、怒るってひどいと思っていた。

そして、父が風邪を引くと「おまえが俺の健康を管理しないから、俺が風邪を引くんだ」とまた怒った。

どっちみち、全て母が悪いことになった。

そういう父を見ながら、私は育った。

 

夫の言葉

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そして、私は結婚した。

私は母と違って、比較的健康だったが、それでも風邪を引いたり、お腹が痛かったり、そういうことは度々あった。

夫は仕事に忙しくあまり家にいないが、私が具合が悪いと、仕事を休んでくれたり、食事の支度をして、遅れて出勤したりした。

もちろん「おまえの健康管理が悪い」などということは、ただの一度も言わなかった。

 

子どもが事故にあっても、私に「一人で大変だったね」と言ってくれる。

「なんで、ちゃんと見ていないんだ」と言われたことはない。

夫は本当に優しい人なのだと思う。

結婚して30年が経つのに、そういう辛い時にかけてくれる言葉はいつも優しい。

もちろん、私が元気な時は気を引きたいのか「はぁーっ?」ってなるようなことは言うのだけど……

そういう夫の気質は子どもたちに受け継がれている。

ケントは夫と同じで、私が元気なら「ババー コラッ」とか言うけど、元気がないと相談に乗ってくれたり、優しくしてくれる。

 

これだけ夫を褒めてるが、私はどうかと言うと、しょっちゅう風邪を引く次男に「また、窓開けて寝たでしょ」とか「テストなのに大丈夫?」とか、けっこうきつい発言をする。

優しくないなぁって自分で思う。

 

次男が言った大好きな言葉を思い出した。

 

「自分に甘く、人に親切に、大切なのは優しさです」

 

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今回、講演の中で「学校の方へ訪問してほしい」「少人数で堀内さんとディスカッションをするような形でお話しをしたい」「マンツーマンでお話しをしたい」といったご要望を頂きました。現在、堀内とは今後どのような形で皆様に支援できるか共に検討をしています。

もしよろしければご要望をお聞きたいと考えています。「このような形でのサービスがあれば参加したい!」というような意見がありましたら下記のアドレスにご連絡を頂けたら幸いです。

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rise.flat.6961@gmail.com

井部昇平

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優しさ」への4件のフィードバック

  1. 高野真喜子 返信

    いつも楽しみに見ています。、そして励まされてます!

    うちの息子(18)は体が弱い方で、熱を出すと1週間以上つづきます。  
    病院でいろんな検査もしてきたけど特定される病気もみつかりません。

    大学生になっても相変わらずで、先日も熱が出て1週間休んでました、私は病院行って!薬飲んで!と心配して何度も言っていたら、
    怒りを表しながら「これが俺なんだ!熱が出るのも、頭が痛くなるのも俺なんだ普通のことなんだ、」と。
    辛い思いをしてる息子を受け止めるのでなく、
    非難してたと気づかされました。

    • 堀内祐子 返信

      高野さま

      メッセージありがとうございます。
      うちの次男も同じです。特に秋は体調不良が続きます。
      薬を飲まない息子さん、私個人としては、いいなぁと思って読みました。
      次男はあまりにも熱や咳がひどいので、私が「やめた方が良いと思う」と言いましたが、自分の意志で医者に行き、薬をもらいました。律儀にちゃんと飲んでいたら、副作用で逆にしんどい思いをしました。その後、体調が悪いと私のお勧めの方法を受け入れました。
      水分をしっかり取る。ビタミンCを取る。食事は無理して取らない。食べたいときは、しょうがをたっぷり入れたものを食べる。エッセンシャルオイルを使う。健康食品を使う、しっかり休養……
      それをした時、薬を飲んだ時より、早く回復したのを次男は体験しました。
      私も次男が立て続けに熱を出したとき、正直なんでこんなに弱いのかと思いましたが、息子さんがおっしゃるとおり、それが今の次男なんだと思いました。

      「それが、俺なんだ」

      ステキな息子さんですね(*゚∀゚)

  2. L.M 返信

    堀内さん、ケントさん
    お誕生日おめでとうございます

    ケントさん
    きっと照れ屋さんなんですねー
    究極のツンデレ系というか
    お母さんを面と向かっては褒めたりはしなくても、公演に一緒に出て、ケントさんにしかできないやり方で、お母さんに恩返ししているんですよねー。素敵です。

    優しさ、ですね
    本当にそう思います

    アズ直子さんの本にこんなのがありました
    “人を幸せにするのは
    〈正しさ〉ではなく、《優しさ》です”
    私は長い事長男のADHDに気づけずに、ちゃんと出来ない彼に
    私が、世間一般が正しいと言うようなことを、押し付けるだけの酷い扱いをしてしまっていたんだと気付かされ、優しさや相手を思いやる気持ちだなぁーと、堀内さんのコラムやブログや本を読んでつくづく、身につまされる思いです。

    堀内さんのコラムやブログを読むと、今日の天気のように、晴れ晴れとして、「まっ!私もいっちょ頑張るか!」と切り替えができます。なかなか忙しくて、コメントもできずにいますが、毎日毎日楽しく読ませて頂いているので、これからもよろしくお願いします。

    (今日気がついたのですが、名前載ってしまうんですね。私の苗字は特殊なので、イニシャルに変えさせていただきます。前に投稿させて頂いたコメントも、なんだか恥ずかしいので、できれば変えて頂けると嬉しいです。悪い事を書いているわけではないので、無理なら大丈夫です)

    • 堀内祐子 返信

      L.Mさま

      メッセージありがとうございます。
      とても嬉しく拝見しました。今日はケントと横浜でコラボでした。
      話を聞きながら、振り返ってわかることが色々あります。反省することもしばしばです。
      ケントが言うように、リラックスしてぼちぼちやりましょうね(^^♪

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