ドクターの言葉

女医さん

中学2年のこのときの検査は、やたら丁寧で、LDの疑いが出てきた時点で、別の大学病院に行くように言われた。

そこでより詳しく検査を受けることになった。

待合室で待っていると名前を呼ばれたので、ケントと一緒に入って行くと、そこに居た女医さんの一言が「まー、なんてハンサムなの」だった。

今だったら、「イケメン」なのだろうが10年前のこと、「ハンサム」っておっしゃった。

かなり色々な検査を受けたが、診断結果は最初に行った病院からということになっていた。

しかし、女医さんは最後に色々なことをケントに話して下さった。

「うちの息子もアスペルガーなんだけど、今、大学生なの。レポートを書くのは全部パソコン。ちっとも困ってないのよ。だからケント君も無理して字なんか、書かなくてもいい。だいたいあなたはそんなにハンサムなんだから、その顔で勝負しなさい」

なんか、すごく明るい気持ちで帰って来た。

それまでの2回の受診でそんなにポジティブなことを言われたことはなかった。

って言うか、否定的なことを言われていた。

その後に、最初の病院でLDの診断が出て、後日、検討会の報告書が送られてきた。

なので、その時の受信はケントにも私にも希望を与えてくれた。

ケントがおとなになったときに、女医さんに言われたことを覚えているか聞いた時に、「覚えてるよ。おもしれー医者だったな」と言っていた。

譲れないこと

でも、最初のクリニックの臨床心理士に言われた「もっと、もっと愛しなさい」

そして、次の病院で言われた「ケント君が同じことを言い始めたら、叶えられることは全部叶えてあげてね」はその後に大きな影響を与えた。

「全部、叶えられるわけないだろ」と心の中で思いながら帰ってきた。

ところがその言葉は私の中でずっと引っかかっていた。

それが、「譲れることと、譲れないこと」に繋がった。

全部は叶えてはやれない。

だけど譲れないこと以外は全部譲ってみよう。

そして、私は譲れないことを4つ決めた。

命に関わること

人としてしてはいけないこと

人に迷惑をかけること

金銭的に折り合えないこと

それ以外は全部譲ろう。

譲ってみたら

それからはケントのしたことを一つ一つ仕分けした。

これは譲ってもいいか。

これは譲れない。

仕分けは簡単だった。

気づいたら、譲れることがいっぱいあった。

「まっ いいか」が実に多かった。

そうすると、私が怒る回数はどんどん減った。

それに比例して、ケントは落ち着いてきた。

受診の意味

こう考えると、それぞれの受診に大きな意味があった。

ケントは薬は拒否なので、継続的に病院には行かない。

診断のみで終わり。

だけど、その一つ一つの気付きによって今がある。

その気付きは臨床心理士やドクターが投げかけた言葉からもたらされた。

無駄なことはないな (^_^;)

 

 

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