植松さんのスピーチ
前前回の話の続きになるが、ケントが俳優になりたいと言ったときのこと。
単純に、やりたいならやってみたらいいと思った。
少しだけどタレント養成所にも通った。
私はいつも近くのモスバーガーで待っていたので、毎回ケントがどんなことを学んでいたのかさっぱり分からない。
多分、あんまり話してくれなかったのだろう。
結局、最後のチャンスとなるオーディションに電車を乗り間違えて間に合わず、それで終わりとなった。
映画の主演のオーディションはそれから1年後くらいだったと思う。
それも、結果的には不合格だったので、ケントの俳優の夢はそれでなんとなく終えてしまったのだろう。
ジャニーズのオーディションを受ければいいのにと言われても、ケントはダンスは苦手だった。
運動会のソーラン節でさえ、えらく苦労していた。
だから、ジャニーズと言われてもねぇという感じだった。
でも、とにかくケントがやってみたいということはやらせてあげられた。
タレント養成所だって、毎回付き合った。
多分、すごく大事なことは「どうせ、無理」と言わなかったことだ。
実は昨日、TEDで北海道の植松努さんという方の講演をYouTubeで聞いた。
感動した。
彼が言ったこと。
「どうせ、無理」は子どもの夢や希望、自信を打ち砕くものだ。
「どうせ無理」の代わりに「じゃー、こうやってみたら?」と言おうと、
そんなふうなことをおっしゃっていた。
もっと、もっとステキなスピーチなので、良かったら、聞いてみてください。
それを聞いていて、ケントが俳優になりたいと言ったとき、「どうせ、無理」とは言わず、そのための方法を伝えたよなぁと思い出したのだ。
結果として、ケントは俳優にはならなかった。
でも、ちょっとやってみたので、何回もオーディションに行くのはしんどいなぁとか、待ち時間がたくさんなのは嫌だなぁとか、セリフ覚えるの大変そうだなぁとか自分で分かって、やめた訳だ。
親に「どうせ、無理だからやめなさい」とはいわれなかった。
だから大きくなって「あれをやりたかったのに❗」って思いは残らなかった。
自分で会社を作ると言ったときも「ケントならできる」と私は言った。
あんまり、学校に行かなかったし、高校を卒業しただけで、経営の勉強もしていない。
せいぜい、中学生のときに毎日パソコンでシミレーションゲームをやっていたことくらい。
それでも立ち上げて3年目で予定通り株式会社にした。
どうやらこわいくらい上手く行っているらしい。
一人じゃ難しいから友だちと二人でやっている。
色々、考えている。
俳優にはならなかったが、別の夢を叶えている。
植松さんの言う通り「どうせ、無理」はやめましょうね。
「どうせ、無理」も呪いの言葉です(๑>◡<๑)