母の懺悔
何年か前に子どもたちを連れて、
実家に行った時だった。
母が子どもたちに何やら話している。
私はその話し声がよく聞こえるとこにいたが、
「バーバはね。
すごく身体が弱かったの。
だから、あなたたちのママが小さい時に、
そのことをずっと申し訳なく思っていて、今でも後悔している……
その時、母は80歳になっていたと思う。
なんと、ずっとそのことを気にしていたと言う。
私は思わず答えた。
「お母さん、私はあんまり抱っこされるのが好きじゃなかったし、
と言うか触られるのが嫌だったし、
だから、お母さんが、
「ほんとにそうなの?
お母さんはずっーとそのことを申し訳なく思っていたの」
「ほんとだよ。
そのことで寂しい思いとかしたことないよ。満足しているよ」
「あー 良かった。
あなたが寂しい思いをしていなくて本当に良かった」
母はほっとして、何度も「良かった」と言っていた。
もう50年以上前のことを母は気にしていた。
胸につっかかっていたのだろう。
私が謝らないといけないこと
振り返ってみれば、
特にケントとは色々あった。
本当に大変だった時、私の一番の希望はケントが入院して、
辛くて、逃げたくて仕方がなかった。
口には出さなくても、「いなくなればいい」
だからケントはその時期、あまり笑わなかった。
ケントを傷付けていたなぁ
「ごめんね、ケント」
きっとケントのことだから
「赦さねーぞ こらっ!」って
ニヤリと笑うんだろうな。
ちゃんと、謝ってみますか(´- -`;)
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