受け継がれた
先日、孫のお宮参りに行って来た。
私はクリスチャンだから、子どもたちはお宮参りをしたことがない。
従って、初お宮参り。
そのまま、お祝いを込めて、みんなでお食事。
そのときにお嫁さんのお父さんがこんなことをおっしゃった。
「ケント君は、子どもに何かさせたいことはあるの?」
「ないですね。
彼女の人生だから、自分の好きなように歩いて行ってもらいます」
夫と私はそれを横で聞いていた。
夫もそれを受けて「子どもが自分で決めることですよ。子どもの人生だから……」と言っていた。
私は、ケントの返答を聞いていて、とても嬉しかった。
「オレの好きなように人生を歩かせてくれてありがとう」と言われているような気がした。
私たちの子育てが確かに受け継がれたと感じた瞬間だった。
自分で決める
講演のときに、あえて言うんだけど、ケントは中学3年間オール1だった。
学校もあんまり行かなかった。
高校は自分で行くと言ったから、必要な情報提供をした。
高校は単位を取らないと卒業できない。
単位を取るためには、出席日数をカバーすること。
赤点は取らないこと。
私が伝えたのはそれだけだったが、ケントは「分かった。オレは高校を卒業する」と言って、言葉通り卒業した。
まぁ 実際は、さんざんサボっていたし、赤点取って、再試を受けたりしていたみたいだけど、卒業した。
アルバイトも直ぐにやめるし、さんざん荒れていた時期もあった。
でも、その中であっちにぶち当たり、こっちにぶち当たり、痛い思いも随分したと思うが、その延長線上に今のケントがいたわけだ。
見ている方はハラハラしたし、ドキドキもした。
私なら絶対しないというようなことを、次から次へとしでかした。
私とケントは違う人間なんだから当然なことだ。
見ているのは正直辛かった。
でも、幸い私にはしたいことがたくさんあったし、楽しみもあった。
それに、他に3人の子どもがいる。
ケントばかりを見ていないで済んだ。
それはありがたいことだった。
その結果、ケントは好きなように生きることができた。
もちろん、他の3人の子どもたちも好きなように生きている。
高校をやめた子は3人。
別の高校に行った子は一人だけ。
つまり、2人は高校中退。
入った高校を卒業したのはケントだけ。
なんか「それでいいのかよ」とつっこまれそうだけど、
いいんです。
子どもが自分で決めたことだから……
後悔したかもしれないけど、それでもいいんです。
自分で決めたからこそ、誰にも文句を言わず、自分の道を切り拓いている。
そして、何より
みんな幸せそう。
自分の人生をしっかり歩いている。
ケントの幸せそうな笑顔が物語っている(*^^*)
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